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加賀繍
加賀繍
歴史
加賀繍は室町時代初期に、加賀地方への仏教の布教とともに、主に仏前の打敷(うちしき)や僧侶のお袈裟(けさ)など、装飾の技法として京都から伝えられました。藩政時代に入り、加賀繍は藩主の陣羽織や装飾品などに施され、奥方たちの着物にも用いられるようになりました。 文化学問を重んじ奨励した加賀藩の歴代藩主の手厚い保護により、「加賀の金箔」「加賀の友禅」と並ぶ「加賀の繍」として、独自の発展と完成を遂げました。
 
加賀繍は、絹糸や金糸、銀糸を巧みに使って立体感のある図柄を浮かび上がらせるところが特徴で、繊細な技術を駆使し、ひと針ひと針丹精につくられます。加賀繍は今も昔も変わらず、着物や帯、装飾品などに施され、「ひとつ限りのもの」として喜ばれ珍重されています。
 
特徴
復元された陣羽織
復元された陣羽織
この加賀繍の技術を生かし、石川県加賀繍協同組合では前田利家の正室まつが繍いをされたと伝えられる利家の陣羽織を復元。
NHK大河ドラマ「利家とまつ」の放映と重なり、大きな話題となりました。 陣羽織の復元に伴う制作活動は、糸を草木で染めるところから始まり、前後ともに豪華な加賀繍が施されています。
現在は前田土佐守家資料館(石川県金沢市)に展示されており、加賀繍の伝統と技法を見ることができます。
 
お手入れ一口メモ
・アイロンをかける際は直接あてずに、あて布をするか、または裏からあてる等してご利用下さい。
・湿気を帯びると刺繍がちぢみやすくなります。蒸気アイロンの使用は避けて下さい。
・洗濯をする際は着物を扱える業者にお願いすることをおすすめします。
・衣類用の防腐剤は、必ず一種類のみをご利用下さい。