ブックタイトルステキ Vol.16

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ステキ Vol.16

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概要

ステキ Vol.16

化と工芸は世界に通用する」で終わってしまうから、ゼミの仲間で顔を見合わせてよく笑っていたものだ。そんな先生も来春、定年退職されて母校の教壇を去る。記念の品にと私たちが用意したのは、金沢漆器の盃だ。武家好みのキリリと洗練された造形を漆黒の漆が包み、きらびやかな加賀蒔絵が興を添える。お酒と器の相性にも一家言ある先生が、金沢漆器の薄くなめらかな口当たりに相好を崩す様子が目に浮かぶ。人生を豊かに生きることの大切さを教えてくれた恩師に、今度は私たちから「これからの日々を楽しんでください」とのメッセージを贈ろう。先生には本当に多くのことを教えていただいた。ゼミでは経済学の楽しさと奥深さを。就職活動で悩んでいたときには、「仕事に打ち込むだけでなく、自分の時間も大切にできるような選択をしなさい」という指針を。あのアドバイスがなかったら、私の人生はまったく違ったものになっていただろう。大の金沢びいきだった先生。仕事柄、海外に渡航されることも多かったけれど、どんな国のみやげ話も、最後には「金沢の伝統文金沢びいきの恩師に感謝とストーリーをつめこんだとっておきの「金沢」を贈る贈る豊かな人生を生きる人には金沢の工芸品がよく似合う伝統工芸が離れて過ごした時をつなぐつなぐ物語五「金箔急須まろみアラレ」(金銀箔工芸さくだ)加賀蒔絵が施された「春秋 隅折銘々皿」(石田漆器店)「四君子蒔絵 胴張姫三段重」/田村一舟(和幸) 「欅ぐい呑み内金箔」と「黒柿花台」(金銀箔工芸さくだ)s u t e k i 18