ブックタイトルステキ Vol.15

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ステキ Vol.15

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概要

ステキ Vol.15

金沢の茶道を支えてきた大樋焼。大きな特色である飴色の釉薬には雪国にふさわしい素朴で暖かい味があります。現在では茶碗、水指、花入のほか食器なども作られています。茶道の盛んな金沢で脈々と受け継がれてきた茶の湯釜。その形は時代とともに変化し、現代にマッチした新しい型も生み出され、全国の茶道家から高い人気を誇っています。茶席で亭主が客人を招く際の合図として使われる銅鑼。形や曲線、厚さなど、すべてが抜群の音響効果を出すように工夫された伝統の技がいまも脈々と受け継がれています。鐙あぶみや鍔つばといった武具の装飾技術から発達し、実用性とデザインの美しさで定評がある加賀象嵌。現代では香合や花器、アクセサリーなどにその技法が生かされています。良質の桐材とろくろ木地師の技、華麗な加賀蒔絵の伝統が育んだ金沢桐工芸。耐湿、耐火性に優れる桐の特性を生かして桐火鉢や花器、灰皿、菓子器などが生産されています。茶道や華道の隆盛とともに発展してきた竹工芸。近年は竹の長所を生かした網代編みを主体とした高度な模様編みの茶道具や花器などが作られ、伝統をいまに継承しています。金沢の茶道文化に触れられる大樋美術館では歴代大樋焼の名品が展示されているほか、大樋家邸内(金沢市指定建造物)には「松濤間」(写真)や「芳土庵」などの茶室、庭には樹齢約500年の赤松「折鶴の松」(金沢市指定樹木)などがあります。17 s u t e k i